自社システムの内製化と聞いて、何をイメージしますか?
・大変そう
・自社にそんなリソースははない
・内製化するための採用コストがかかる
・そもそも自社にそんな知識を持った人がいない
様々なネガティブな印象を持たれている方もいると思いますが、当然メリットもあります。
今回はメリットだけに限らず、なぜ内製化することが今後の企業の生き残りに大きな影響を与えるのか?を解説していきたいと思います。
仮説検証ができる
現代のシステム全般に言えることですが、一度完成したら終わり、というものはほぼありません。
何かしらのフィードバックを受けて、そのシステムを更に使いやすくするための、改善サイクルが必要となります。
世の中には素晴らしいWebサービスが多々ありますが、それらは間違いなくユーザーからのフィードバックを反映し続け、進化していったからこそ長く支持されるサービスとなっている訳です。
そのような素晴らしいサービスがある現代において、進化しないシステムを使い続けてくれるユーザーはいったいどのくらいいるのでしょうか?
おそらくほとんどいませんよね?
ここで言っている仮説検証とは、自社プロダクトの進化にかかわる重要な技術を自分たちが主導権を持って企画・開発し、事業上の武器にしていくことです。
仮設検証が自社内でできれば、様々なメリットが得られることは言うまでもないことかも知れません。
ビジネスのスピードが早くなる
自社プロダクトを世の中にリリースすると、想像以上のスピードで評価が広まります。
特に現代の若者はSNSを上手に活用しているため、SNSでの感想を投稿するのはもちろん、Apple社のアップストアや、Google社のプレイストアといったアプリのマーケットプレイスではプロダクトそのものに対するレビューを投稿してくれます。
こういったSNSでの感想やレビューが好意的なものだと、あっという間にユーザーの間で広まり、利用ユーザー数が増えたりします。
もしかすると、話題になっているということでTVや雑誌などのメディアにも取り上げられるかも知れません。
しかし、ネガティブな意見が多くなるとそれだけでそのプロダクトはダメだというイメージがついてしまいます。
とても恐ろしいことですが、一度ついたイメージはなかなか回復することは難しい世の中になっているのです。
だからこそ、ユーザーからのフィードバックは真摯に受け止め、できるだけ早く対応していく必要があります。
そうすることにより、ユーザーの声に耳を傾ける企業姿勢を伝えることができますし、応援してくれるファンを作ることができるかも知れません。
そうやって自社プロダクトを磨き込むことに必要なのは、兎にも角にも「スピード」です。
開発のスピードもそうですし、プロダクトの方向性を決定する意思決定のスピードも必要です。
こういった状況の中でスピード感を持ってプロダクト開発をしていくためには、開発している人員が別の場所にいたり、社外メンバーだったりするとコミュニケーションするだけで時間が取られます。
会員登録を促進するための、ちょっとしたサイトの文言修正作業にも関わらず、対応してくれる外注側が来週しか対応できない、なんてことだとその時点でビジネスチャンスを逃してしまいますよね。
社内に知見が貯まり次に活かせる
ベンダー企業にシステム開発を任せていると、日々の運用や改修開発はお金さえ払えば対応してくれるので、資金に余裕のある企業にとってはラクだと思います。
しかし、資金に余裕がなく、また自社にエンジニアがいない企業はどうなってしまうのでしょうか?
依頼されているベンダー企業側が強くなり、依頼している自社の立場が弱くなっている、という企業も多いのではないでしょうか?
そうなってしまうと元も子もありません。
なんのために自社プロダクトを作っているのでしょうか?
自社のビジネスを成り立たせるために素晴らしいプロダクトを作っているのであれば、そこは内製化すべきです。
内製化することにより、様々な失敗や成功を経験することになりますが、全てが自社の知見として貯まります。
その知見を元に更に新しいプロダクトの発想が生まれるかも知れません。
目に見えないノウハウというものは文書(ドキュメント)に残されないことのほうが多いため、システムを発注している側にはノウハウは貯まらず、受託側に貯まるという構図から立ち位置的にも受託側(ベンダー側)が強くなっていくのは当然といえば当然です。
長期的視点で考えれば、システムを内製化することのメリットは十分に理解いただけると思いますし、やはり自社プロダクトの進化にかかわる重要な技術を自分たちが主導権を持って企画・開発し、事業上の武器にする、ということはとても重要になってくることが今回の話でもおわかりになると思います。
まとめ
自社システムの内製化の重要性は分かっていただけましたでしょうか?
何度も言いますが、自分たちがビジネスとして展開しているシステムやサービスについてはコアな技術を自分たちが主導権を持って開発していかなければ、ビジネス上の武器にはできないですし、外部要因によってやりたいことができなくなります。
このような残念な状況にならないように開発チームを持ったほうがいいですが、いきなり自社に開発チームを作らなくても、内製化するためのコンサルティングを依頼するという手もあります。
まず、社内の状況を把握した上で適切なステップでどのように自社の内製化を進めていけば良いのかを経験豊富な人材に任せることが最初の一歩かも知れません。
コンサルタントがいなくても自走できる開発チームを構築することがゴールなので、いつまでも外部のコンサルに頼らないようにする意識も大事です。
私達、トロン・ラボは開発の内製化コンサルのご相談も承っております。
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